公開日:2023.11.26 最終更新日:2024.07.02

ファクタリングとはなに?その審査基準とは?

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ファクタリングとは、別名を「債権買い取り」と言い、企業が資金調達を行う方法の1つです。売掛債権を利用することで、資金を調達するものです。ここで言う「売掛」は、取引先に対して代金の支払いを後から請求する方法のことで、ファクタリングは手元に現金として戻ってくる前の「売掛金」を権利化して、専門会社に売却し、そこから手数料を引いた現金を得ることができるのです。ファクタリングを利用すると、相手先が売掛金の支払ってくれる前に資金を調達できるため、会社の資金繰りが改善できるなど、さまざまなメリットがあり、銀行などからの借入や融資ではないため、負債が増えないのが一番のメリットです。今回はそのファクタリングについて、詳しく解説します。

1、ファクタリングは誰でも利用できる?

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ファクタリングは、企業向けのサービスであり、一個人が使用することはできません。基本的にファクタリングを使用できるのは法人化されている企業や、法人化されている企業並みに収益をあげている個人事業主が対象とされていますが、ファクタリングを取り扱っている会社ごとに基準があり、審査をした結果ファクタリングが利用できるかどうかを判断されます。実際、ファクタリングを行う際には必ず審査があり、それぞれの会社ごとに設けてある基準を満たしていないと利用できない仕組みになっています。

ファクタリングの資金の流れとしては、売掛金からファクタリング会社へ支払う手数料を引いた金額を現金として得て、実際に売掛金を得てから、ファクタリング会社から得ていた現金相当分を返金すると言う仕組みになります。ファクタリングは融資ではないため、売掛金の入金日に一括でファクタリング会社へ送金しなければなりません。もしこれを分割返済に対応してくれる会社があった場合、これは「貸金」に該当することとなるため、ファクタリング会社では対応できませんし、分割払いに応じるファクタリング会社があった場合には、法律に抵触することが考えられるので、注意が必要です。

2.ファクタリングの審査はどのようなポイントで行われる?

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実際にファクタリングを使用したいと思ったとき、申し出て審査を受けることになりますが、審査のポイントはどのようなところに設定されているのか、詳しく解説します。

①売掛先

ファクタリング審査において、重要なポイントとなるのが、売掛先の信用度です。

ファクタリング会社は、利用者から買取った売掛金を売掛先企業の決済によって回収します。もし売掛先から回収できなければ負債が発生することになる多め、そのリスクを考慮して、売掛先企業の信用度を重要視する傾向があります。もし、信用度の低い売掛先に対する売掛金が該当する場合は、審査が厳しくなります。

②売掛債権

売掛債権がどの程度健全なものであるか、これもファクタリング会社が審査でチェックするポイントです。経営が実質的に破綻していたり、債務超過に至っていたり、あるいは業績不振で破綻する危険性があったりする企業の売掛債権は、不良債権と見なされるのが一般的ですから、ファクタリング審査においても不利になります。その逆で、信頼性の高い売掛債権であれば、手数料が下がるなど契約条件も好条件を提示してくれる場合がありますから、取引先がいかに優良企業であるかは重要な要素になると考えてください。

③利用者

ファクタリングにおいて、申し込みをする利用者の信用度は、売掛先の信用度ほどは重視されません。お金の貸し借りをするわけではないので、審査では利用者の信用度も確認はするものの、優先順位としては売掛先の信用力を見ます。とはいえ、利用者が行っている事業が法的に問題のないことや、事業に関連して何らかの係争を抱えているなど、将来的に利用者となる企業自体が正常にビジネスを行えなくなることは極めて不利益になりますので、ファクタリング会社もそのあたりはちゃんとチェックします。

④ファクタリング審査に落ちる主な要因

ファクタリングの審査に落ちる企業の特徴は、売掛先企業が経営難であったり、売掛先企業の財務状況が悪化していたりすることなどがあります。また、不良債権や架空債権の疑いがある場合や、債権の二重譲渡の疑いがあることはもちろん、利用者の人柄や態度に問題がある場合や、利用者の社会的信用が低い場合などはファクタリング審査に落ちることも十分にあり得ます。

3.ファクタリングにはさまざまな種類がある

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ファクタリングは「2社間ファクタリング」と「3社間ファクタリング」の2種類に分かれます。それぞれのファクタリングについて、詳しく解説します。

①2社間ファクタリング

2社間ファクタリングは、ファクタリング会社と利用者の2者で契約するファクタリングのことです。関係する会社が2社になることで、素早く資金調達できることがメリットの1つで、契約や審査がスムーズにいけば、申し込み後数時間で資金が入金されることもあります。その分、買取手数料が高くなることもあり、場合によっては10〜30%の手数料がかかります。

②3社間ファクタリング

3社間ファクタリングは、ファクタリング会社・利用者・売掛先企業の3者で契約を結ぶサービスのことです。3者間ファクタリングのメリットは、審査の基準が緩いことです。資金の未回収リスクが低い契約形態となっているので、関係する企業に問題がなければ、高い確率で審査に通ります。3者間ファクタリングのデメリットは、売掛先企業にファクタリングを利用している事実を知られることです。秘密にしたままファクタリングを利用したい人は、2社間ファクタリングを利用するしかありません。

3社間ファクタリングをすることは、売掛先企業に対して「ここまで資金繰りに困っているのか」と、塔婆の資金に窮しているイメージを持たれてしまうこともあります。でも、利用者にとっては確実に資金を得ることができるわけで、利用者と売掛先企業の間で相互に3者間ファクタリングを行う企業も実際に多く存在しています。

4.ファクタリングの契約に必要なもの

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ファクタリングの契約を行う際には、取引先との契約書の写しなどの資料が必要になります。特に「債権譲渡禁止」の記載がないか確認することは重要です。もし、その契約書に債権譲渡禁止に関する記載がある場合、ファクタリングを利用できません。そもそも債権を譲渡することを禁じられているのですから、契約に反する行為を行うわけにはいかないのです。

ちなみに、ファクタリング利用者の経営状況はチェックされませんし、経営状況に関する資料の提示すらされない場合があります。もともとファクタリングでは、利用者からではなく売掛先企業から資金を回収するからです。そのため、利用者の経営状況が悪くても、売掛先企業の財務状況や信用度がよければ、審査に通る可能性が十分にあるため、利用者としては比較的利用しやすいサービスとなっています。

5.ファクタリングとはなに?その審査基準とは?まとめ

ファクタリングは、事業者が保有している売掛債権などを期日前に売り渡し現金化ことで、資金調達方法のひとつとして利用されています。ファクタリングは、迅速に現金化できることで、会社の資金を必要な時に必要なだけ得られることがメリットですが、売掛金が目減りすることから、実際の売り上げが減少していることには注意が必要です。また、売掛先の返済能力などによっては、利用できない可能性もあります。

そもそも、企業において資金調達の方法は、ファクタリングだけでなく、金融機関からの融資など、さまざまな方法があります。ファクタリングにせよ融資にせよ、資金調達をする方法にもメリットだけでなく注意すべき事項もかなりあります。企業経営者としては、状況に応じた資金調達方法を選び、継続したビジネスを続けられるように留意することを心がけてください。

また、実際にファクタリングを利用する場合には、複数のファクタリング会社を比較し、手数料などさまざまなポイントを踏まえ、本当に利用しやすいファクタリング会社を選ぶことをおすすめします。ちなみに、ファクタリング会社への返済は、一括送金が一般的です。期日までに回収できなくなった不良債権は、ファクタリング譲渡の対象とならないので、送金方法やその締め日についても十分考慮してファクタリングを利用されることをおすすめします。

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