日曜大工やプロの建設現場で必要になるのが電動工具。日本製の電動工具メーカーは世界でも高く評価されている一方で、中には海外製の電動工具にご興味のある方もいらっしゃるのではないのでしょうか。
海外製の電動工具は、専門ECサイトを利用するほか、個人輸入で手に入れることが可能です。この記事では、海外製の電動工具を個人輸入する際の手順や注意点、海外の主要電動工具メーカーについてご紹介します。
電動工具は多くのメーカーから販売されており、それぞれのメーカーや国によって特徴が異なります。
たとえば、日本の電動工具メーカーには「細部まで作りが緻密」「過酷な現場環境で長時間使用していても壊れにくい」といった特徴があり、日本国内だけではなく世界で高い評価を受けているのです。
電動工具の製造に力を入れている国としてアメリカやドイツが挙げられます。両国の電動工具に共通していることは「バッテリーのパワーが強い」「デザイン性が高い工具が揃っている」の2つ。
また、海外製の電動工具を使用することで、最先端の技術に触れることができるというメリットがあります。
たとえば、ドイツの工具メーカーであるBOSCHは、電動工具の状態をスマートフォンのアプリから確認できるシステムを開発しました。このように、海外の電動工具メーカーは先進技術をいち早く導入する傾向があります。
海外製の電動工具を日本で扱うことはできますが、いくつか注意点があるため海外製の電動工具を購入する前に確認しておきましょう。
海外製の電動工具を日本で扱おうとしても、細かい規格が合わずに使用できない可能性も。
たとえば、インパクトドライバーの形状は、海外製の先端部分の規格が9mmなのに対して、日本製は9.5mm規格と定められていることから、わずかな差があることがわかります。
建築現場や工事現場では1mmのずれがあったとしても命取りに。そのため、工具を購入する際は日本で定められている規格と合うかどうか必ず確認しましょう。
世界各国で使用されているプラグの形状は17種類あり、電圧も国によって異なります。そのため、海外製の電動工具を購入する前に、その工具の製造元の国が「どのプラグの形状と電圧を採用しているのか」を確認しましょう。
たとえば、日本や北米地域ではAタイプのプラグを採用しているのに対して、中国はOタイプ、ドイツはSEタイプといったように、国によって使用されているプラグはさまざまです。
そして、日本の電圧が100Vなのに対して、北米地域は120V、ヨーロッパは230Vと、海外のほうが電圧が高いことがわかります。
電動工具の製造元の国と日本の電圧が異なる場合であっても、変圧器によって使うことはできますが、必要な電流を確保しようと動作し、モーターに負荷がかかり故障しやすくなる可能性があります。
電動工具に限らず、メーカーの修理やメンテナンスは製造元の国内に限定されていることが一般的です。そのため、海外製の電動工具が故障した際にメーカーのアフターサービスを受けられない可能性があります。
中には工具の修理を代理で行っている販売元もあるため、購入時に海外製の電動工具のアフターサービスがどうなっているのか確認しましょう。
海外製の電動工具を入手する際は、「海外製の電動工具専門のECサイトから購入」「海外amazonや一般のECサイトで購入して個人輸入」の2つの方法が一般的です。個人輸入と聞くと「手続きが複雑そう」「余計にお金がかかりそう」と難しく考えがち。
そこでここからは、個人輸入の流れや注意点についてご紹介します。
個人輸入をする際はどういったことに注意する必要があるのでしょうか。
リチウムイオン電池を使用している電動工具の場合は輸入制限の対象になる可能性があります。
リチウムイオン電池は、体積エネルギーの密度が高く、輸送中に振動や圧が加わると発煙や発熱を起こし、重大事故につながる可能性もあります。
個人輸入をする際は、電動工具のバッテリーに何が使われているのか確認してから購入するようにしましょう。
個人輸入を行う際に、税関に対して「この〇〇円の商品を個人使用目的で輸入します」と申告する必要があります。
輸入品に対して適用される関税には、一般税率と簡易税率の2種類があり、輸入総額が20万円未満の場合、簡易税率が適用されます。(※1)
簡易税率は、一般税率よりも税率が低くお得なのに加えて、税関への必要書類の提出が免除されるというメリットがあるため、個人輸入をする際は、輸入総額を20万円未満に抑えるのがおすすめです。
(※1)https://www.customs.go.jp/tsukan/yubin/yubin210216.htm
(財務省関税局 輸入手続)
電動工具を個人輸入する際はどのような流れで手元に届くのでしょうか。
海外のECサイトから商品を購入します。購入時に住所の入力が求められますが、日本の住所を入力して問題ありません。ここでの注意点は、ECサイトによっては国外への発送を行っていないことがあるため、その場合は輸入代行業者を使う必要があります。
決済が完了すると、配送業者よりトラッキングナンバーが送られてくるため、商品が手元に届くまで番号を控えておきましょう。
購入した商品が無事に日本に到着すると、税関から必要書類の提出が求められます。先述した通り輸入申告はすべてに適用されるのではなく、輸入総額が20万円未満で簡易税率が適用された場合は必要書類の提出が免除されます。
税関で商品の検査や税金の手続きが無事に終わると、購入時に指定した住所に商品が届けられます。また、関税は一般税率、簡易税率問わず代金引換として支払うことが一般的なため、まとまった現金を用意しておくと良いでしょう。
海外の主要電動工具メーカーには一体どのような会社があるのでしょうか。会社やそれぞれの特徴についてご紹介します。
デウォルトはアメリカを代表する電動工具製造会社の一つです。ユーザー層は日曜大工から職人と幅広いため、誰でも使いやすい工具を揃えていることが特徴的。
デウォルト製品は搭載されているバッテリーがガソリン駆動のものに匹敵するパワーを発揮するのに加えて、静音・低振動という高性能の工具を揃えています。
ミルウォーキーはアメリカに本社を置く電動工具製造会社です。企業カラーが赤であることから、すべての製品が赤で統一されていることが特徴的。
リチウム電池40本分に相当する強力なバッテリーを搭載した「XC406」シリーズが有名です。
ボッシュは自動車部品や電動工具をメインに展開しているドイツ企業です。ボッシュの製品は高額ですが、長時間の使用や過酷な環境下であっても優れた性能を発揮し続けることに定評があります。
また、いち早く電動工具にIoT技術を取り入れるなど、先進技術が強みです。
キモは低価格で高品質な電動工具を扱う中国の新興企業です。大手電動工具企業の製品と比較すると、キモの製品は半額近くで販売されています。
日本でもamazonや工具店で販売されており、他の海外製の電動工具よりも簡単に手に入ることから「海外製の電動工具を初めて使う」という方におすすめです。
ここまで、海外製の電動工具や扱う際の注意点、個人輸入の流れなどについてご紹介しました。日本製の電動工具は「機能性が抜群」「壊れにくく長く使うことができる」と世界中で愛用者が多いといわれています。
海外製の電動工具はメーカーごとに特徴や使用感が異なるため、自分が使いやすい電動工具を探し当てる楽しみがあります。
今回ご紹介したように、電動工具であれば個人輸入も比較的簡単なので、日本製だけでなく、海外製の電動工具も試してみてはいかがでしょうか。
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