サーキュレーターは、エアコンやファンヒーターと一緒に活用することで、冷暖房の効率を高めることができ、電気代や燃料費の削減が可能とされています。

特に、昨今の燃料価格の高騰に伴い、少しでも冷暖房にかかる費用を節約したいと考える消費者が多いことから、サーキュレーターを活用しようとする人が年々増加しています。

今回は、新たなトレンド家電となりつつあるサーキュレーターについて、購入時のポイントや購入場所について詳しく紹介します。

１.サーキュレーターとは？

サーキュレーターは、部屋の空気を攪拌し、上下の温度差を解消します。これにより、部屋全体の温度が均一になり、快適な環境を作り出します。サーキュレーターを使うことで、特に冷暖房の効率が高まります。冷房時は冷気を部屋全体に行き渡らせ、暖房時は温かい空気を下まで送り込むことができます。またサーキュレーターは、部屋の湿度を適切に保つ役割も果たします。湿度が高すぎると感じられる蒸し暑さを和らげ、乾燥した空気を改善することができます。サーキュレーターには、フィルターが付いているものがあり、ホコリやアレル物質を除去する機能があります。これにより、空気の質を向上させることができます。

サーキュレーターは、冷暖房の消費電力を抑えることができます。部屋全体の温度を均一に保つことで、冷暖房機器の稼働時間を短縮できるためです。この場合、サーキュレーターを部屋の広さや用途に合わせて選択する必要があります。リビングや寝室など、用途に合わせた適切なサイズのものを選ぶことが重要です。また、消費電力や静音性、デザインなども考慮する必要があります。上手に活用することで、快適な室内環境を実現できるでしょう。

２.サーキュレーターの選び方は？

この章では、サーキュレーターの選び方について、考慮すべきポイントについて解説します。

（１）　風の強さ

サーキュレーターを選ぶ際、風の強さは重要な要素の１つです。部屋の広さや用途に合わせて、適切な風量を選ぶ必要があります。小さな部屋では強い風が必要ありませんが、広い空間を効果的に循環させるには強めの風量が望ましいでしょう。例えば、リビングやオフィスなどの広めの空間では、強めの風量のサーキュレーターが適しています。一方、寝室など比較的狭い空間では、穏やかな風量のほうが快適に感じられます。

風量は、サーキュレーターのモーター出力や羽根の大きさなどで決まります。強い風が必要な場合は、より大型のモデルを選びましょう。ただし、風が強すぎると睡眠の妨げになったり、服が乱れるなどの問題が生じる可能性があるため、部屋の広さに合わせて適切な風量を選ぶことが重要です。

（２）　機能の有無

サーキュレーターには、空気循環以外にも様々な機能が備わっているものがあります。用途に合わせて、必要な機能を持つ製品を選ぶことが重要です。代表的な機能としては、タイマー、リモコン操作、温度センサー、湿度センサー、空気清浄機能などが挙げられます。タイマー機能があれば、就寝前に自動で停止するなど、便利に使えます。リモコン操作なら、離れた場所からも風量調整ができるでしょう。また、温度や湿度を感知し、自動で風量を調整する機能も便利です。特に、エアコンと連携して運転するサーキュレーターは、省エネ効果が高いと言えます。さらに、フィルター付きのモデルなら、ホコリや花粉を除去して空気の質を高められます。

（３）　消費電力

サーキュレーターの消費電力は、長期的な電気代に直結する重要な要素です。省エネ性能の高い製品を選ぶことで、ランニングコストを抑えられます。一般的に、風量が強いほど消費電力が高くなります。そのため、必要以上に強い風量のサーキュレーターを選ぶと、電気代がかかりすぎてしまう可能性があります。部屋の広さに合わせて適切な風量のものを選ぶことが重要です。また、省エネ機能を備えたサーキュレーターも注目に値します。温度や湿度を感知して自動で風量を調整したり、タイマー機能で運転時間を最適化したりするものがあります。こうした機能を活用することで、無駄な電力消費を抑えられます。さらに、エアコンと連携して運転するサーキュレーターも省エネ性が高いと言えるでしょう。エアコンの負荷を軽減し、全体としてのエネルギー効率を高められるためです。

（４）　エアコンとの連動性能

サーキュレーターとエアコンを連動させると、相乗効果によりエネルギー効率が高まります。エアコンと連携して運転できるサーキュレーターを選ぶと、より快適で省エネな空間を実現できるでしょう。エアコンとサーキュレーターを連動させると、サーキュレーターが部屋の空気を循環させることで、エアコンの冷暖房効率が高まります。部屋全体の温度ムラが解消され、設定温度に早く到達できるようになります。また、エアコンの運転時間が短縮されるため、電力消費を抑えられます。結果として、電気代の節約にもつながります。

エアコンとの連携には、温度や湿度の情報をやり取りできる機能が必要です。センサーを搭載しているサーキュレーターなら、自動で最適な運転を行えるでしょう。部屋の広さや用途に合わせて、エアコンとの連携性能も考慮して製品を選びましょう。

（５）静穏性能

サーキュレーターの静穏性能は、快適な室内環境を実現するうえで重要な要素の１つです。静かな運転音であれば、部屋の雰囲気を損なわずに効果的に空気を循環させられます。静穏性能は、主にモーターの構造や羽根の設計によって決まります。高性能なモーターを採用し、羽根の形状を最適化することで、低騒音化を実現しています。中には、静音モードを備えたモデルもあり、さらに静かな運転が可能です。静穏性能が高いサーキュレーターは、とりわけ寝室や書斎などの静かな空間で重宝されます。睡眠の妨げにならず、集中力を乱さないため、快適な環境を保てるでしょう。一方、リビングなどの比較的賑やかな空間では、やや大きめの運転音でも気にならない場合もあります。

３　サーキュレーターを購入するには？

では、サーキュレーターを実際に購入する際に、どこで購入すれば得をするのか、一般的な購入先をそれぞれ解説します。

（１）　家電量販店

家電量販店はサーキュレーターを購入する代表的な場所の１つです。家電専門店ならではの品揃えの豊富さや、専門スタッフによる丁寧なアドバイスが大きな魅力となっています。まず、家電量販店には様々なメーカーのサーキュレーターが取り揃えられています。メーカー直営店や大手チェーン店であれば、最新モデルから定番機種まで、幅広い選択肢が用意されています。部屋の広さや用途に合わせて、機能や性能の異なる製品を比較検討できるのが大きなメリットです。また、店頭では実際に製品を見て、操作感や風量を体感できるのも家電量販店の魅力です。インターネットでは感じられない質感やサイズ感を確認できるため、自分に合った製品を見つけやすいでしょう。さらに、専門のスタッフが在店しているため、製品選びのアドバイスを受けられます。

（２）　ホームセンター

ホームセンターもサーキュレーターを購入できる場所の１つです。家電量販店と比べると品揃えは少ないものの、手頃な価格設定が魅力的です。ホームセンターでは、主要メーカーの定番モデルを中心に、比較的低価格なサーキュレーターが販売されています。家電量販店と比べると、機能面では少し控えめな製品が多いですが、基本的な空気循環性能は十分に備わっています。また、ホームセンターはＤＩＹや住宅リフォームの資材も扱っているため、サーキュレーターを設置する際の関連商品も一緒に購入できるのが便利です。壁掛け用の金具やホースなどを同時に手に入れられるので、スムーズな設置が期待できます。

（３）　オンライン通販サイト

オンライン通販サイトはサーキュレーターを手軽に購入できる場所の１つです。店頭での製品確認は難しいものの、価格面での優位性や豊富な品揃えが魅力となっています。まず、オンラインショップでは店舗と比べて価格が低めに設定されているのが特徴です。店舗家賃や人件費などの固定費がかからないため、消費者に還元できるのです。そのため、同じ性能の製品であれば、オンラインのほうが割安に購入できるでしょう。また、オンラインショップの品揃えは膨大です。メーカーの最新モデルはもちろん、マニアックな製品まで幅広く取り扱っています。店頭では見つからない希少な製品を見つけられる可能性もあります。ただし、実際の製品を見て触れることができないのが難点です。サイズ感や操作性、風量などを事前に確認するのは難しく、購入後の返品・交換が必要になる可能性もあります。

（４）　リサイクルショップ

リサイクルショップはサーキュレーターを中古品として購入できる場所です。新品と比べて価格が低く、環境に配慮できるのが魅力です。リサイクルショップでは、家電量販店や個人から回収された中古のサーキュレーターが販売されています。新品と比べて価格が３０～５０％ほど安い場合が多く、予算に合わせて手に入れられるのが魅力です。また、中古品であっても、動作確認や簡単な清掃・修繕を経て販売されているため、安心して使えるのも魅力の１つです。メーカー保証はついていませんが、リサイクルショップ独自の保証制度により、一定期間の修理対応が期待できます。

４. サーキュレーターと扇風機の違いとは？

サーキュレーターと扇風機は、いずれも空気の循環を目的とした家電製品ですが、その仕組みや機能面での違いがあります。

まず大きな違いは、空気の循環方式です。扇風機は単純に羽根を回転させて、直線的な気流を発生させます。一方、サーキュレーターは羽根の形状や吹出し口の設計により、部屋全体の空気を循環させる仕組みになっています。このため、扇風機は局所的な気流を作り出すのに対し、サーキュレーターは部屋全体の温度ムラを解消し、快適な空間を実現できます。扇風機では、設置場所から離れた部分の温度が低下しがちですが、サーキュレーターなら部屋全体を均一に保てるのが特徴です。

また、機能面でも違いがあります。サーキュレーターには、温度や湿度を感知してファンの回転数を自動調整する機能を持つものが多数あります。一方、扇風機はこうした自動制御機能を備えていないことが一般的です。さらに、サーキュレーターには空気清浄機能を備えたモデルも存在します。フィルターを装備し、ホコリや花粉を除去しながら空気を循環させられるのです。扇風機にはこうした機能はありません。消費電力の面でも違いがあり、サーキュレーターのほうが省エネ性が高い傾向にあります。扇風機は単純に羽根を回転させるだけなので、必然的に電力消費が大きくなります。一方、サーキュレーターは空気の循環効率が高いため、同等の風量を得られつつ電力消費は抑えられるのです。

５.サーキュレーターのおすすめメーカー

日本国内には、多くのサーキュレーターが流通していますが、その中でも特に人気のメーカーと人気商品についてご紹介します。

（１）　アイリスオーヤマ

アイリスオーヤマはサーキュレーターの分野でも有名なメーカーの１つです。価格と性能のバランスに優れた製品を数多く展開しています。代表的なおすすめ商品は、「サーキュレーター　ＰＣＦ－ＨＤ１５」です。シンプルなデザインながら、上下左右の首振り機能や３段階の風量調整を備えています。部屋の広さに合わせて風量を選べるのが特徴で、１５畳程度の空間に適しています。また、「サーキュレーター　ＰＣＦ－ＳＣ１５」は、温度センサー付きの自動運転モデルです。室温に合わせて風量を自動調整するため、快適な空間を維持できます。さらに、リモコン操作にも対応しているので、離れた場所からも操作できます。さらに、「サーキュレーター　ＰＣＦ－ＨＤ１５－Ｗ」は、上下左右の首振りに加えて、前後の首振りも可能な製品です。３６０度の空気循環を実現し、より広範囲に空気を循環させられます。アイリスオーヤマのサーキュレーターは、高機能ながらも比較的手頃な価格設定が魅力です。シンプルな機能を求める人から、自動運転や多彩な首振りを望む人まで、幅広いニーズに応えられるラインナップが特徴と言えるでしょう。

（２）　バルミューダ

バルミューダは、デザイン性に優れたサーキュレーターで知られるメーカーです。機能面でも優れた製品を提供しており、高い支持を集めています。代表的なおすすめ商品は、「バルミューダ　ザ・サーキュレーター」です。円柱状のモダンなデザインが特徴で、部屋に馴染むスタイリッシュな外観が魅力です。機能面では、温度センサーと湿度センサーを搭載し、室内環境に応じて自動で風量を調整します。また、リモコン操作にも対応しているので、離れた場所からも簡単に設定変更ができます。さらに、静音モードも用意されており、就寝時にも活用できます。加えて、「バルミューダ　ザ・サーキュレーター　タワー」は、縦長のタワー型デザインが特徴的です。狭い空間でも設置しやすく、３６０度の空気循環が可能です。バルミューダのサーキュレーターは、機能性と高い意匠性を両立した製品が特徴です。デザインにこだわる人や、自動制御機能を重視する人に人気の製品と言えるでしょう。ただし、価格設定は比較的高めになっています。

（３）　ドウシシャ

ドウシシャはサーキュレーターの分野でも定評のあるメーカーです。高い性能と使いやすさを兼ね備えた製品を提供しています。代表的なおすすめ商品は、「ドウシシャ　上下左右首振り　サーキュレーター」です。上下左右に首振りできる機能を備え、部屋全体に空気を循環させられます。３段階の風量調整も可能で、用途に合わせて設定できます。また「ドウシシャ　自動首振り　サーキュレーター」は、温度センサーと湿度センサーを搭載しており、室内環境に合わせて自動で首振りと風量を調整します。快適な空間を維持できるのが特徴です。さらに「ドウシシャ　静音サーキュレーター」は、低騒音設計が施されています。モーターの改良や羽根の最適化により、うるさくならずに空気を循環させられます。寝室などの静かな空間に適しています。

ドウシシャのサーキュレーターは、機能性と使いやすさに優れた製品が多数展開されています。首振り機能や自動制御、静音性など、用途に合わせて選べるラインナップが魅力と言えるでしょう。価格設定も比較的手頃なので、幅広い層に支持されています。

６. サーキュレーターのおすすめ商品はどれ？どこで買えばいい？まとめ

サーキュレーターを選ぶ際は、用途や設置環境に合わせて、さまざまな要素を総合的に検討することが重要です。

まず、サーキュレーターを設置する部屋の広さを確認しましょう。部屋の広さに合わせて適切な風量を選ぶことが、効果的な空気循環には欠かせません。一般的に、小さめの部屋には８１０畳用、中規模の部屋には１２１５畳用、大きな部屋には２０畳以上用のサーキュレーターが適しています。次に、機能面での検討が必要です。上下左右への首振り機能は、部屋全体の空気循環に効果的です。また、温度や湿度を自動で感知し、最適な風量に調整する機能も便利でしょう。さらに、静音性にも注目しましょう。モーターの構造や羽根の設計により、運転音が大きく異なります。寝室などの静かな空間では、静穏性の高い製品を選びたいですね。デザイン面でも、部屋の雰囲気に合わせて検討すると良いでしょう。モダンなデザインやコンパクトなサイズの製品など、さまざまなバリエーションがあります。設置場所によっては、見た目のデザインも重要なポイントとなります。また、省エネ性にも注目しましょう。消費電力の少ない製品を選べば、光熱費の削減にも貢献できます。

購入場所としては、家電量販店やオンラインショップなど、さまざまな選択肢がありますが、それぞれメリット・デメリットがあります。自分のニーズに合わせて、最適な購入先を選びましょう。以上のように、サーキュレーターを選ぶ際は、部屋の広さ、機能面、デザイン、省エネ性、価格、購入場所など、多角的な視点から検討することが重要です。自分のニーズに合った最適な１台を見つけましょう。

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